【ピックアップ】iOSのIMEの話

youten@iPhoneは6と6Plusで迷った挙げ句シムフリーを買い損ねた感です。

先日、「人気がある講演を広い会場にしよう」を目的とした、事前人気投票を実施しましたが、実は各カンファレンスセッションのタイトルが初出でした。

『各講演のタイトルは現行のものであり、当日までにセッション内容が変更される可能性があることをご了承ください』という前置きをさせていただきますが、Baiduさんの講演「Android向けSimejiをiOSにデザインしなおしてわかったデザインのキモ」とMetamojiさんの講演「インプットの強化でスマートデバイスの利用シーンはさらに広がる!MetaMojiが日頃から取り組んでいること」できっと話に上がると思われる、iOSのサードパーティ製IMEについての話をば。

Androidがサードパーティ製IME、ソフトウェアキーボードに対応したのはAndroid 1.5 Cupcakeのことです。

Android 1.5 Platform Highlights
http://developer.android.com/about/versions/android-1.5-highlights.html

On-screen soft keyboard
Support for user installation of 3rd party keyboards

対してiOSでサードパーティ製IME、カスタムキーボードにしたのはiOS 8、WWDC 2014の発表が初出でした。

What’s New in iOS – iOS 8.0
https://developer.apple.com/library/prerelease/ios/releasenotes/General/WhatsNewIniOS/Articles/iOS8.html

iOS supports app extensions for the following areas, which are known as extension points:
Custom keyboard. Provide a custom keyboard that the user can choose in place of the system keyboard for all apps on the device.

iOS 8でついにサポートされたサードパーティ製のIMEですが、インラインまわりの不自由さ等、Androidのそれと比較して制限が多く、とくにApp Extensionとして他のアプリからは切り離された状態で動く「通常モード」では一切の外部データとのやりとりが禁じられるため、辞書データの更新すらできないという厳格さで、結果大多数のiOS IMEアプリが逆に通信まで自由にできる「フルアクセスモード」を必要とする実装となっており、プライバシーなどの観点から、(話題のピークは過ぎ去った気配はありますが)現在進行形で注目すべきポイントという認識です。

iOS 8以前でも、電話帳へのアクセス時にはダイアログによるユーザ同意が必須であったり、iOS 8では改めてバックグラウンドでのLocation(位置情報)取得の許可がきめ細かになったりと、プライバシーへの配慮がAndroidと比較して一歩進んでいると評価されるiOSですが、本件IMEについてはイマイチであり、「これだからASCIIで済むアメリカさんは!」みたいな気持ちに正直なってしまうところです。

さて、セッションの話に無理矢理戻すとBaiduさんはデザインのお話ですし、Metamoji(mazec)さんはサービスの話と思われるため、このあたりについての言及があるかどうかは確率が低いところですが、講演内容に注目したいところです。

ちなみに私はATOK派なので、iOS版ATOKが出た際に「この制限ならこういう評判になってもしょうがないよね、がんばれジャストシステム!」という流れに関係の無い陣営であることをオチとさせていただきます:)

ではまた別のエントリで!当日お会いできるのを楽しみにしております!